あなたは「トレイルランニング」を知っていますか?
こんにちは、YAMAPの@さきむらです。
先日、YAMAPがトレイルランニング(トレラン)に関する新しいプロジェクトを立ち上げました。
その名も「KZKR PROJECT」
「kzkr」という文字は、プロジェクトにも参画しているトレラン漫画「カゼキル」(企画協力YAMAP)からとったものです。
この漫画に関しては、別途記事を準備中です。今回は、トレイルランニングとこのプロジェクトについて少しお付きあいください。
トレイルランニングとは
「トレイル」とは舗装されていない不整地を意味するので、要するに自然の中を走るということです。山に行くと、最近はよくトレイルランナーを見かけるようになりました。
百聞は一見に如かず。こんな感じです。
YAMAPがなんでトレランに?
と、思われる方も多いと思いますが、実は、YAMAPではこれまでトレランの大会の地図の提供を行ってきました。
実際に、トレイルランナーにも「道迷い防止」や「ランの記録」を目的に使われています。
加えて、トレランというアクティビティは、YAMAPの理念「あたらしい山をつくろう。」とも深く関係してきます。
トレイルランニングを始める人の6割は「ロードの延長」という論文(※)のデータがあります。東京マラソンをはじめとした、ここ10数年のランニングブームで、都会には一気にランナーが増えました。「皇居ラン」という言葉が生まれたのはその象徴ですよね。
(※)日本におけるトレイルランニングの林地利用の現状と動向 / 平野 悠一郎
そんなランナー達が、じわじわと山に足を運び始めている。もともと自然で遊ぶことがなかったような層もそこには多分に含まれているはず。私は仕事柄、「どうすればもっと多くの人が自然を身近に感じてくれるのだろう」と考えているのですが、登山やキャンプや釣りなどではないところから自然に人を誘えるというのは、凄いことなんです。
明らかに、これまでの「人が山に入る」回路とは違う回路ができています。
トレイルランニングは、平成の時代とともに黎明期を終え、これから普及のフェイズ。人口もレース数もどんどんと増えています。私たちは、これを「あたらしい山」の一つだと考えます。
街を走るのは飽きてもトレランならば
私は「BORN TO RUN」やスコット・ジュレクの「NORTH」、鏑木毅さんと福田六花さんの「富士山1周レースができるまで」などを読んで、トレイルランニングにとても興味を持ちました。「走ることってこんなにすごいのか!」とワクワクしたのを覚えています。
その後、トレランシューズを買って、実際に山を走ってみた感想は「気持ちー!」に尽きました。思わず両手を広げながら走っている、まるで子どものような自分がそこにいたんです。
私自身、走ることは嫌いじゃない(球技大好き)のですが、街を走ることは苦手(飽きてしまう)な人間でした。(村上春樹さんの「走ることについて語るときに僕の語ること」を読んで、走ることで自分に向き合うことの素晴らしさに感化されていたのにも関わらずです。。。)
そんな自分が、飽きもせずに走り続けることに感動しました。どんどんと変わる景色、登山では感じることのない風や音、稜線を走っているときの爽快感、下りでの集中力。どれもこれも、登山ともロードランニングとも違う魅力だったのです。
その後は地方のレースにも参加しました。地元の方のおもてなしに感激しましたし、そこにいる人たちの表情がとても気持ちが良いんです。参加者にとって、間違いなくその土地は特別な場所になっているはずです。
一方、レースや記録ではなく、ライフスタイルにトレイルランニングを取り入れているような方とも出会い、このアクティビティには色々な楽しみ方があることを知りました。(機能性のあるギアも魅力!)
どちらにせよ、どうやらトレイルランニングは、個人という観点からも、地域という観点からも、大きな可能性を秘めているということだけは間違いないと思います。
トレランを安全で持続可能なものにする
このプロジェクトは、YAMAPだけでなく、トップの選手やトレランメーカーの方々からも応援や協力をいただいています。私たちも驚いているくらい、本当に輪が広がっているんです。
こういった期待に応えるためにも、必ず新しい風を吹き込みたいです。
このプロジェクトで目指す世界観は、トレランを、安全で持続可能なものにする(もちろん楽しさは忘れずに)です。
トレランのフィールドは山。どれだけ明るい面を語ったとしても、やはり危険はつきものです。これから新しくトレランを始める人には、きちんと正しい情報や知識が届く環境をつくりたい。そして、一過性のブームで終わるようなことは避けたい。また、新しくトレランを始めるきっかけも提供したい。
そんな活動を、丁寧に行なっていきたいと思っています。
クラウドファンディングやっています
このプロジェクトを、自然やトレランを愛するみなさんと一緒に大きくしていければと思います。そのためのクラウドファンディングも実施中なので、ぜひご支援よろしくお願いいたします。(漫画に出る権利や、プロランナーと過ごす1日イベントなどのリターンもご用意してます!)