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山の日特別企画 - データで視る富士山

こんにちは。YAMAPの@さきむらです。

8/11(日)は、4回目の「山の日」です。
今回は山の日を記念して、YAMAPのデータで富士山をビジュアライズしてみました。

山の日とは

「山の日」は山の恵みに感謝するとともに、美しく豊かな自然を守り、
次の世代に引き継ぐことを銘記する日です。
(全国「山の日」協議会 設立趣意書 より引用)

竜ヶ岳(山梨県)から見える富士山


富士山でのYAMAPユーザーの可視化

こちらの映像はCXOの@goandoが作った、ある期間の間でYAMAPに記録された富士山の登頂ログを元にビジュアライズしたもの。眺めているだけで、色々な発見があると思います。

今回は、この映像をYAMAPのデータでさらに補完してみました。


登山者が多いのは吉田ルート。下りの人気ルートは?

富士山には北から時計回りに、
・吉田ルート
・須走ルート
・御殿場ルート
・富士宮ルート
という4つのルート(宝永山を経由するというルートもありますが、ここでは省きます)があります。

中でも吉田ルートはもっとも整備が行き届いており、勾配も緩やかなため、初心者含め利用者が多いルートです。映像からも見てとれますね。

こちらは、上りと下りで使われるルートの比率の変化をグラフィックにしたもの。

面白いのは、上りでは登山者が少ない須走ルートと御殿場ルートが、下りでは登山者を増やしていることです。逆に富士宮ルートでは、上りよりも下りの方が極端に少なくなっているのも興味深いですね。


夕方になると、登山者の動きがピタリと止まる

映像を眺めていると、17:00くらいから人の動きが静かになってきます。特に吉田ルートでは、登山者の塊が点在しているのがよく分かりますね。

このルートには道中に山小屋が多くあるので、各々のペースに合わせて山小屋で休憩し、来たる御来光に備えているのだと思われます。


20:00ごろになると、麓から登山者がやってくる

しばらく変化のなかった人の動きですが、20:00ごろになると麓から人が上がってきます。夜に出発をして御来光を狙う登山者でしょう。

一方、小屋に泊まっていた人たちが動き出すのは2:00ごろ。これ以降は、山頂に人が溢れてきます。

こちらは、登山者の登り始めの時間を見たもの。お昼以降は活動を開始する登山者が少なくなるのですが、20:00にしっかりと小さなピークができています。

普通の山であれば、早朝から午前くらいまでに登り始めが集中し、グラフの右側は極端に0に近くなるのですが、富士山はどの時間からも登り始める人がいる特殊なグラフになっています。


4:00〜5:00は、山頂付近で人々が動かなくなる

お分かりの通り、みなさん御来光を待ち、拝んでいるのでしょう。

こちらは山頂付近で御来光が見えるタイミングでの、高度毎の登山者分布です。山頂付近の3600〜3700m台に登山者が集中していることがよく分かります。

こちらは、同じデータを地図上にマッピングしたもの。富士山の最高峰は剣ヶ峰(3776m)といって、お鉢(火口の周り)の西側にあるのですが、剣ヶ峰から御来光を眺めている登山者は全体で見ると少数派のようです。むしろ、お鉢の東側に多くの登山者がいますね。


須走ルートと御殿場ルートを爆走する登山者たち

須走ルートと御殿場ルートには、それぞれ「砂走り」と「大砂走り」という一面砂が積もったエリアがあります。その名の通り、一気に砂の上を走って下りる登山者も多い場所です。特に大砂走りに関しては、飛ぶように走ることができると言われています。映像を見ていても、一瞬でこれらのルートを駆け下りる登山者が見られますね。

実際に各コースの下りのスピードを可視化してみると、御殿場ルートの速さが際立っています。御殿場ルートと須走ルートは下りの方が登山者が増えるという序盤のデータは、この下りのスピード感に理由がありそうです。


富士山の登山は、大きく3つのスタイルに分かれる

ここまでで、富士山の登り方がいくつか見えてきましたが、活動開始時刻と活動時間を2軸にとった散布図で見てみると、大体3つのクラスタに分かれました。

A群:5:00〜6:00ごろに登り始めて、10時間後くらいに降りてくる正統派日帰り登山

B群:お昼前後に登り始めて、24時間後くらいに降りてくるゆっくり1泊2日登山

C群:20:00〜21:00ごろに登り始めて、14時間後くらいに降りてくる弾丸系登山

映像を見ていると御来光狙いの登山者に目がいってしまいますが、ボリューム的にはA群の正統派日帰り登山が多いことが分かりますね。

なお、富士山はコース自体の難易度は高くないですが、高山病には注意が必要です。特にC群のように夜から一気に登る場合は、事前にきちんと睡眠をとるなど体調を整えるようにしてくださいね。

それぞれのスタイルで、楽しく安全な登山を。

YAMAPはこれからも、データやテクノロジーを使って、山のあたらしい楽しみ方の提案や安全への貢献をしてまいります。

FIN.


おまけ - 山の日バッジがもらえます

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