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YAMAPのデザイン原則「RIDGE DESIGN」が生まれるまで

はじめまして。
YAMAP デザイナーの樋爪(@hizumedaisuke)と申します。

2020年、YAMAPはブランドのリニューアルを行い、企業のビジョンとミッションを再定義しました。

これに伴い、プロダクトデザイン、サービスのビジュアル、コミュニケーションに至るまで、新たなブランドをこれからどのように実装していくかのデザイン原則を策定しました。

このnoteでは、YAMAPの新たなデザイン原則「RIDGE DESIGN」がどのようなものか、ご紹介できればと思います。


1. YAMAPの新たなビジョンとデザインの役割

YAMAPがブランドのリニューアルに伴い、新たに掲げたビジョンは以下のものです。

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これは単にアウトドアのアクティビティとして山に行ってもらうだけでなく、人間が古来より共存してきた自然との繋がり・共生を再発見し、更に自然の大いなる価値を次の世代へと繋げていくことを意味しています。

このビジョンを実現するためにYAMAPのサービスは存在し、プロダクトやビジュアルのデザインはそれを体現する存在になります。


2. ビジョンを実現するための3つのバリュー

新たなビジョンと共に、YAMAPはサービスの指針として3つのバリューを定義しました。

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このバリューをYAMAPとしての人格に落とし込み、デザインとしてどう表現するかを考えることがスタート地点になりました。

それぞれのバリューについて、デザイン的な解釈を行い、試行錯誤をしながらビジュアルに落とし込みました。


3. 3つのバリューとデザインとしての表現

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EXPLORE
冒険しよう/挑戦しよう/革新しよう

それはなだらかで優しい、そして時には荒々しい。冒険者が挑戦する山々をイメージしてつくられたメインビジュアルです。
ロゴマークを拡大し、各種媒体の右下に配置しました。ロゴを大きく切り取ることで、冒険者=YAMAPの存在感と山の雄大さを持たせたいという想いを込めています。

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ポスターやイベントでの展示などにおいて、遠くからでもYAMAPと認識しやすくする意図もあります。


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GENEROUS
優しくあろう/強くあろう/親身であろう

YAMAPはコミュニケーションツールとしての役割も果たしています。
今年実装したモーメント機能などは、ユーザー発信のコンテンツをサポートできるようにしたものです。

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その大切なコンテンツを包み込むようなイメージで、各所にラウンド(丸み)を用いたデザインにしました。優しいラウンドは安全・安心を表すシンプルな表現とも受け取ることができると思います。

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UIのメインカラーはモノトーンを用いることで、他のキーカラーを使う余白を持たせつつ、明確なコントラストの高いカラーを使うことによりアクションボタンなどの認識性を高めました。

これらのデザイン要素(モノトーン・ラウンド)には、「安心・安全に寄与するツールとしてユーザーに寄り添う形でUIは存在したい」という想いを込めています。

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INSPIRING
楽しもう/感動しよう/広めよう

アイコンの表現は多種多様で、整然とした標識のようなものから非常にユニークで可愛らしいものまで含まれます。
よりひと目でわかりやすいビジュアルも大切ですが、山を安全に楽しむツールとしての遊び心や感情を揺さぶられるYAMAPらしさに溢れたアイコンを揃えました。

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メンバーがより自分たちのプロダクトに愛着が持てるような仕掛けとして、YAMAP福岡オフィス内にも同じアイコンをサイネージとして会議室等の入り口に配置しています。
また、ユーザーの方にとっては、これからアクティビティを始める際の感情を奮い立たせたり、振り返った時などに思い出の片隅にそっと残るデザインになれば良いなと願っています。


4. 試行錯誤

ビジュアル制作のプロセスではたくさんのデザイン案が生まれ、よりバリューに沿ったビジュアルになるように厳選していきました。

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バリューのデザイン解釈の答えを出すヒントとなるものとして「YAMAPらしいデザインとは?」を様々なモックアップを作りながら模索してきました。
山のことだけに囚われず「もしYAMAPがアパレルブランドを立ち上げたら」「もしYAMAPオリジナルボトルを作ったら」などあらゆる想定をし、それらすべてにバリューのデザイン解釈を用いて一貫性を持たせることができるデザインを目指しました。

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特にアイコンはそのサービスの世界観を表す重要な要素ですので作成にかなりの時間をかけて取り組みました。
各種デバイスのスクリーンにスマートに展開するためにガイドグリッドを用いた作成を行いましたが、モックアップに当てはめてみるとコンセプトとずれたものに仕上がったり、線種の大きさ一つをとっても全体のバランスが崩れたりという問題が出てきました。それらひとつひとつを解決し、YAMAPらしさを表現するにあたって丁度よいバランスに仕上げました。

将来を見据え、耐久性の高いデザイン指針にするために、スクリーンに限らずあらゆる利用シーンを想定してデザインのトライ・アンド・エラーを繰り返しました。

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完全リモートという形態からデザイン原則の作成に取り掛かった訳ですが、このようなコロナ禍情勢になる前から、データはクラウドを介しており、Slackやmiro等コミュニケーションツールも使用していましたので、リモート作業に関しては特に苦労することはありませんでした。
これはYAMAPデザインチームがそもそもフレキシブルに対応できる体制であったことに尽きると思います。


5. RIDGE DESIGNと名付けた理由

最終的に完成したこのデザインコンセプトに「RIDGE DESIGN」という名前をつけました。
デザイン原則に名前をつけたのは、これからYAMAPの中で道標になるデザインにキャラクターを与えたかったためです。

「RIDGE」という言葉に込めたのはこういう想いです。

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私たちYAMAPのメンバーにとって最も大事なフィールドである山。山々を繋ぐ稜線をデザイン原則に冠することで、これからのプロダクト開発においてみなに愛され、大事にされる旗印になることを願っています。


6. YAMAPのビジョンを実現するために

企業のビジョン・ミッションは掲げるだけでは何も起きません。思い描いた理想や思想を、サービスを構成する一人ひとりがどう解釈し、それぞれがその一端を担っていくことが重要だと思っています。

私たちYAMAPが掲げているビジョンをメンバーが一丸となり実現できるよう、YAMAPを今後も進化させていきたいと思っています。

また、RIDGE DESIGNがYAMAPのプロダクトへ実装され、みなさまにお目にかかるのを楽しみにしています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。