見出し画像

新宿から30分ほどで味わえる文化的山歩「生田緑地」|社内登山レポ#02


◆投稿者:とよよ
アウトドアショップの販売員や商品企画、ブランド運営を経てYAMAPに入社。豊かな自然やアウトドア文化の魅力を伝えるべくYAMAPにてイベント企画実行やコンテンツ制作を行う。2024年よりひげ隊長とYAMAP自然教育チームとして活動中。野外救命救急資格WMAJ WAFA保持。

こんにちは。株式会社ヤマップでコンテンツ制作やイベント企画運営を担当しています、とよよと申します。今回は、ヤマップの福利厚生のひとつである「社内登山」のレポートをお届けします。

「社内登山」とは、平日に業務扱いで社員同士の登山ができるという、ヤマップならではの福利厚生制度。訪れる場所は、決めた上で募るもよし、日程を決めてから選ぶもよしのルールです。しかし今回は、私の独断と偏見で場所を決めさせていただきました!

訪れたのは、神奈川県・川崎市にある生田緑地。実はここ、公園かと思いきや、敷地内に枡形山(ますがたやま)というピーク(山頂)があるのです。さらにここは、私が学生時代を過ごしたまさに「地元」と呼べるエリア。生田緑地の魅力を知り尽くした私だからこそお届けできる、至極の山歩(さんぽ)を同僚たちに体感してもらうべく、張り切って企画をさせていただきました。

丘陵地の地形と里山の自然を活かし、四季の移ろいが感じられる散策路がある生田緑地。しかし、それだけではないのがすごいところ。敷地内には美術館や科学館も併設されており、アートに触れて科学に触れて山や自然にも触れる、という超贅沢な山歩(さんぽ)を楽しめる珍しい場所なのです!ということで今回は、登山 → 美術館 → プラネタリウムというまさにてんこ盛りの企画となっております(笑)。

当日は小田急線向ヶ丘遊園駅南口で待ち合わせ。駅から舗装路を10分ほど歩くと、生田緑地の長者穴口に到着します。ここからが山歩のはじまり。7月末の真夏日でしたが、森に入ると日差しが遮られ、平地の街よりははるかに過ごしやすい。

長者穴口から生田緑地に入ると、7世紀頃(聖徳太子の時代・飛鳥時代)の横穴墓群の横を通ります。歩く際はぜひ探してみてください。これから目指す枡形山は、中世に城が築かれていた場所でもあり、生田緑地では数千年前の歴史や人々の営みを感じることもできるのです!

目的地の枡形山の前に、飯室山という小さなピークを通過します。飯室山には小さな東屋と展望デッキがあり、晴れた日にはスカイツリーなどがよく見えます。飯室山から枡形山は、ほとんどアップダウンなく、平坦なトレイルを歩けばすぐに到着。

枡形山には大きな展望台があり、9:00~17:00の時間帯に利用することができます。上にあがると爽やかな風が通り、かなり涼しい!「ずっとここにいたい!」と仲間たちと盛り上がります。景色も360度楽しむことができ、当日は富士山だけでなく、茨城の筑波山までよく見ることができました。

山頂でしばし休憩をしたあとは、生田緑地北側の湿地帯エリアに向かいます。整った木道で整備されており、安心して歩くことができますよ。草木の生い茂る生田緑地にはたくさんの生きものが生息しています。この日も、トカゲ、カマキリ、カエル、蝶などたくさんの生きものに出会えました。

木道山歩を楽しんだあとは、生田緑地の西側エリアへ。専修大学のキャンパスの横を通っていくと……突然現れる、巨大なモニュメント。これは一体……

そう、こちらは日本が世界に誇る芸術家、岡本太郎による「母の塔」。そしてこの生田緑地にある美術館は「川崎市 岡本太郎美術館」です。実は岡本太郎さんは川崎市出身なんですね。さて、山歩きのあとは、休憩がてらの芸術鑑賞。今回の山歩(さんぽ)は避難場所も多く、熱中症対策も万全です。

「芸術は爆発だ!」という言葉で有名な岡本太郎さんですが、ただ大胆な作品を作っていたわけではありません。太陽の塔をはじめとするさまざまな作品は、自然や古くからの文化へのリスペクトや想いが込められたものです。自然を愛するみなさんにこそ知って欲しい、岡本太郎さんの自然観。ぜひ深掘りしながら作品鑑賞を楽しんでください。(撮影スペースなども設けられていますので、お子さんとでも楽しめます!)

岡本太郎美術館を出たあとは、中央広場前の「かわさき宙(そら)と緑の科学館」へ。展示室とプラネタリウムが併設されており、展示室ではさまざまな生き物の標本が展示されています。

科学館のなかでは、壁一面を贅沢に使って多摩川の流域と自然も紹介されていました。立体的でとてもわかりやすい!流域の上流・中流・下流の変遷が植生や生物など交えて解説されており、歩いてぼんやりと「感じる」だけでなく、ちゃんと知識をインプットすることの大切さにも気付かされました。

そして科学館内のプラネタリウムには、なんと世界にたった1台しかない最新型の超高性能な投影機が設置されています。肉眼では見えない星までをも描き出す、限りなくリアルな星空は必見。上映回数は少ないですが、リーズナブルなお値段で上質な星空さんぽも楽しめます。

プラネタリウムまでの空き時間は、目の前の中央広場でプチ運動会を。これが意外にもメンバーとの仲を深めることに繋がります。頭を使う大切さも、身体を使う大切さも、同時に感じられた山歩プログラムになりました。

生田緑地への偏愛が、当日だけでなくこの文章にも溢れ出てしまいました。本当はまだまだたくさんお話ししたいのですが、今回はここまで。生田緑地が気になった方は、ぜひYAMAPスタッフの活動日記を参考に訪れてみてください。贅沢でディープな文化的山歩(さんぽ)がみなさんを待っていますよ!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


生田緑地の活動日記