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「好き」と自然がつながる仕事で、お客様目線から課題を模索|社員インタビューVol.1 〈新しい地図を描く人〉

2024年5月にリリースした「YAMAPアウトドア保険」でカスタマーサポート兼マーケティングを担当する朝比奈 杏咲美(あさひな・あさみ)さん。

異業種からの大胆な転職。心機一転、真っさらな状態で仕事ができる楽しさ。忙しくも充実した日々の中で、お客さまの心に寄り添い真摯に対応する姿がとても印象的な朝比奈さんは、入社以前から積極的に「YAMAP」を使いこなしていたユーザーさんでした。サービスの使い手としての目線と、サービスの担い手としての目線。その両面からみたヤマップはどんな存在に映るのか、今後の展望とともにお話を伺いました。

ー ヤマップを知ったきっかけはなんでしょうか?

前職ではスーツの販売に関わる仕事をしていました。もう「趣味が仕事」と公言するほどの仕事人間で(笑)。新卒で入社してからずっと同じ会社だったのでひと通り、業務もすべて経験できて。

やってきた仕事は決して嫌いではないし、居心地だって悪くない。でも、新型コロナが流行りだした頃にふと「自分はこのままでいいのか」と漠然とした不安が生まれて。ちょうどそのときに春山さん(ヤマップ 代表)の動画に出会ったんです。

「3.11を経験した自分たちが世の中を変えるきっかけを作りたい。もう大人だから社会とか周りのせいにしないで、自分でできることはないかということを必死に考えてヤマップを創った。」という春山さんの言葉が自分の胸に刺さり、何かしようと挑戦したのが山でした。「YAMAP」も使いはじめて、気がつけばのめり込んでましたね。

ー まさに異業種からの転職ですね。ユーザーだったということも大きかったんでしょうか?

そうですね。サービスを使っているうちに会社自体にも興味が湧いてきて、次第にヤマップが掲げるパーパス「地球とつながるよろこび。」やその世界観・事業観に私も関わっていきたい、実現したいと思うようになりました。でもそれまでの職種がスーツ販売という全然違う業界にいて、その経験を活かせる職種というのもなかなか見つからず……。

そこで、まずはいちユーザーとしての目線に立って、サービスをとことん使い倒してその感想をフィードバックしたり、アンケートに回答したり、そういう関わり方からはじめてみることにしました。初めは使い手としての興味本位だったんですが、ある時「ユーザーさん同士のイベントがあって話をしてもらえないか」と声をかけてもらって、登壇者としてイベントに招いていただいたんです。

ユーザー交流イベントで登壇する朝比奈さん

その後も何度かイベントでお話をさせていただくようになり、ヤマップで実際に働いている皆さんとの関わりも増えていった中で、ちょうど新規(保険)事業の立ち上げで人を探していると聞いて。「そういう仕事なら経験のない私にもできるかも」と思えて、応募したのがきっかけでした。なので転職を考えはじめてから実際に入社するまでの間は結構長く、2年くらいかかりましたね。

ー 異業種での初めての仕事だと、当然かもしれませんが戸惑いだったり想像していなかった苦労というのもたくさんありそうですね。

はい、入社してから今までずっと苦労していますよ(笑)。15年間在籍していた前職ではいわゆるベテランの領域にいて、接客から販売、商品開発までほとんどの業務を経験していたし、分からないことがあっても「この部署に聞けば解決する」と瞬時に、一発でわかる。でも業種も事業内容も全く異なるいま、日々更新されていく情報ひとつとってみても分からないことばかりで。

具体的にはIT企業特有のシステム周りを理解するのに時間がかかったり、保険業界で使われる言葉の違いのニュアンスなどです。例えば「取り消し・解除・解約」は似た言葉なのに意味がまったく違うんですよね。

初めは保険の専門用語や約款の難しい文章を理解するのにも時間がかかり、どうしても初動が遅くなってチームに迷惑をかけてしまったり。

でも、夏山シーズンは繁忙期なのですが、いろいろなお客様と対話させていただく機会が増えたこともあって、最近やっと「スムーズに対応できるようになった!」と実感できる瞬間が続いていて。

心苦しさを感じることも多かった今までとはまた違った感覚で、以前よりも少しずつ展望が見えてきた気がしているんです。

ー それは自信がついてきたということですか?

自信とまではいきませんが、入社してから培ってきた知識や経験がつながって、ようやく自分のなかに落とし込まれたというか。

あとは、やっぱりお客さまと向き合って直接声を交わす機会も多いので、その中で「これで安心して山にいける」「教えてくれてありがとう」など、ワクワクしているお声や感謝のお声をじかに頂けると、こちらまで温かい気持ちになってとても励みになるんです。それだけで今までの苦労も全て吹き飛び、ペイした気分になります。

保険商品のご説明以外にも、ついでにYAMAPサービスの機能についてもご質問をいただいたりもして、そのときばかりはいちユーザーとしての視点や自分の経験をおおいに活かせていますね。

ー ユーザーイベントへのご登壇など、ご入社前から大変積極的に関わってくださっていたのですが、ご入社以前・以後ではどんな印象変化がありましたか?

個人的には、もともとYAMAPサービスは遭難するのが怖くて使い始めたんですが、今の仕事(安全推進に関する業務)に深く携わるようになって、安全に山を歩くということを、より強く意識するようになりました。一緒に山に行く仲間にも「ちゃんと登山届出した?」「 みまもり機能ONしてる?」とか、口うるさく言うようになったと思います(笑)。

ヤマップという会社に対するイメージはそれほど変わりませんが、改めてYAMAPサービスのカスタマーサポートは素晴らしいなと感じましたね。入社前に一度お問い合わせをしたことがあるのですが、その時の対応が本当に真摯で。

私も長年サービス業に従事してきたので分かるのですが、様々なお客様からいただく一つひとつの意見に耳を傾けることがいかに大変かを知っています。生半可な気持ちではできませんし、並並ならぬ努力が必要なんです。ヤマップではメンバー全員がそれぞれの立場でどうしたらより使いやすくなるか、お客様の課題を解決できるか、常に考えているなと感じました。そしてそれは入社前から私が抱いていた印象・想像のとおりでした。

入社後は、まだまだユーザーさんに伝わっていない部分があるなと気づいたことがあります。

例えば、YAMAPアプリの「さがす」から「あなたの活動エリアでおすすめ」に表示される「活動エリア」などのボタン。横にスクロールすると「電車・バスで行ける」ボタンが表示されるんですが、毎日触っているのに全然知らなかった機能でした。

入社して間もない頃に知り「こんな使い方があったんだ!」と驚いたと同時に、こんなにも便利な機能が知られていないということは、まだまだ伝え方を改善する余地がたくさんある。

YAMAPアウトドア保険のwebサイトひとつとってみても、誰にでもわかりやすい導線になっているか。問い合わせがあったけれど、その背景には必要とする方に必要な情報をお届けできていないことが隠れているのではないか。お客様の視点に立つことを大切にしながら、より使いやすいサービスの提供を目指して日々エンジニアチームとともに改善を続けています。

YAMAPアウトドア保険

ー サービス品質の向上には使い手の気持ちがとても大事ですね。朝比奈さんが仕事をするうえで一番大切にしていることは、やはりユーザー目線を忘れないことでしょうか?

そうですね。極力ユーザーさんと同じ目線で山に入り、YAMAPサービスを使って、その時々で感じたことや気づきをチーム内で共有することを心がけています。やっぱりメンバーとして内側に入ってしまって見えなくなってしまうことも沢山あると思うので、サービスを使うときはなるべく純粋に山に行きたいという気持ちだけで使うようにしています。

あとは以前からフォローしているユーザーさんとコミニュケーションを取ってみたり、山に関する情報交換をしてみたり。これからもフラットな関係を続けていきたいので、長年やり取りしているフォロワーさんには、実は私がヤマップのメンバーになったことはあえて伝えていません。

YAMAPを使って雪山登山にも挑戦

「山が好き」という共通項や共通認識があることで、狭くとも深い情報交換もできるし、ユーザー目線を忘れないことができると思うんです。また、そういう状態でいられるからこそ新たな課題が見えてくると思うんですよね。

まだ色々と教えてもらう立場で学ぶことが多いですが、いつかサービスの使い手が真に解決したい課題を見つけてプロジェクト化していけるようにしたいです。それが保険なのか、安全に関することなのかはまだ分かりません。誰もが安心して山を歩ける楽しさを一人でも多く伝えていきたいと思います。

ー ありがとうございます。最後に朝比奈さんにとって「地球とつながるよろこび。」を教えて下さい。

私が自然を意識するようになったのは、やっぱり沖縄で生まれ育ったというのが大きいと思います。

小さいころは、サトウキビ畑の間の砂利道を通って学校にいくような、誰もがイメージする沖縄の田舎で過ごしました。今はもうコンクリートになってしまったんですが、海と緑と青空が広がるあの景色が大好きでした。上京した後も海を求めて近場の海に行きましたが、私の知っている透き通った青でないことにガッカリしてしまって……。

地元の美しい沖縄ブルーを見下ろす

海がダメなら山だ!と思い立って、沖縄のような美しい緑と空を感じられる場所を山に求めたことが私が山と出会うはじまりでもあったし、地元の沖縄は自分が生まれ育った大好きな場所だからこそ、海の豊かさや自然の素晴らしさを守りたいという思いを強くもっています。

保険事業を展開している、ヤマップの子会社・株式会社ヤマップネイチャランス損害保険は偶然にも沖縄を拠点に事業を展開しています。私がいま携わっている仕事や事業の成長が、生まれ育った場所への貢献・還元につながっていく。とても大きなやりがいですし、自分の仕事が地元の自然を守りより良くしていくことにつながっていく可能性。それが私の「地球とつながるよろこび。」です。